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GraphQL

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GraphQLは、Facebookによって開発されたAPIクエリ言語。


■ GraphQLの特徴

  1. データの柔軟性 GraphQLでは、クライアントが必要なデータを明確に要求することができる。これにより、オーバーフェッチやアンダーフェッチの問題を解決することができる。REST APIでは、エンドポイントごとに決められたデータしか取得できないため、必要以上のデータを取得してしまうことがある。
  2. 1つのエンドポイント GraphQLでは、1つのエンドポイントで複数のデータを取得できるため、REST APIと比較してネットワークリクエストの回数が減り、レスポンスタイムの改善が期待できる。
  3. スキーマによるタイプチェック GraphQLでは、スキーマによってどのようなデータが要求可能かを定義することができる。これにより、タイプチェックによるデータの整合性を保つことができる。
  4. エラーハンドリング GraphQLでは、エラーが発生した場合に返す情報を明確に定義することができる。これにより、クライアント側でエラーを処理する際に役立つ情報を提供することができる。

APIクエリ言語には、GraphQL以外にもODataというMicrosoftの規格があるが、その設計思想や特徴には違いがある。

■ GraphQL vs OData

まず、GraphQLは柔軟性が高く、必要なデータだけを取得できることが特徴的である。GraphQLでは、クエリを使用してクライアントが必要とするデータを指定できるため、クライアントが必要としない情報を含まないように、必要なデータだけを取得できる。また、GraphQLのスキーマの設計方法は強力で、複数のリクエストを単一のクエリに統合することができる。GraphQLは、クライアントとサーバーが直接やりとりするため、オーバーフェッチやアンダーフェッチなどの問題を解決することができる。

一方、ODataはRESTful APIの一種であり、クエリパラメータを使用してフィルタリング、ソート、ページングなどを提供している。ODataは、クライアントがリクエストを管理する必要があり、クライアントが必要とする情報を含むすべてのエンティティを返すため、オーバーフェッチが起こりやすい。また、ODataは、スキーマの設計に一定の制限がある。スキーマは、OData Vocabulariesに従って設計される必要があるため、GraphQLに比べると柔軟性に制限があると言える。

さらに、ドキュメントの生成についても違いがある。GraphQLでは、スキーマから自動的にドキュメントを生成できるが、ODataでは、特化したツールが必要である。


■ GraphQLの代表的な事例

  1. Facebook
    GraphQLはFacebookによって開発された技術であり、FacebookのWebおよびモバイルアプリケーションで広く使用されている。Facebookのような大規模な企業は、膨大な量のデータを扱う必要があり、GraphQLは必要なデータを効率的に取得できるため、大きなメリットがある。
  1. GitHub
    GitHubは、GraphQLを使用してAPIを提供している。GitHubのAPIでは、リポジトリやプルリクエストなど、膨大な量のデータが提供されているが、GraphQLを使用することで、必要なデータだけを取得できる。
  1. Shopify
    Shopifyは、eコマースプラットフォームであり、GraphQLを使用してAPIを提供している。GraphQLを使用することで、クライアントは必要なデータだけを取得し、複数のリクエストを統合することができる。また、ShopifyのGraphQL APIは、サードパーティアプリケーションとの統合にも使用されている。
  1. Twitter
    Twitterは、GraphQLを使用して、ツイートやユーザー情報などのデータを提供している。GraphQLを使用することで、必要なデータだけを取得でき、クエリを単一のAPIエンドポイントにまとめることができる。

API構築時は、SOAP・REST(ful)・gRPC・GraphQLなどがあり、それぞれの特徴を良く理解して最適な技術を選択する必要がある。